研究対象

20世紀末に世界的に競争優位と言われたわが国の製造業は、デジタル・トランス・フォーメーション(DX)を戦略課題に、デジタル技術の導入による新たなサービス事業に取り組んでいる。一方で、近年、ベンチャー・デジタル(GAFAMやチャイナ・デジタル等)の市場参入により、わが国の製造業は、戦略的技術経営モデルを模索中である。本研究所では、文献調査及び、民間企業へのインタビュー調査から、DX時代のわが国の製造業のIoT化とベンチャー・デジタルの優位性の比較研究を行う。

世界では、新興国や中国等での人口増加により高度な都市開発(スマートシティ形成)のニーズが高まっている。わが国では、2000年以降、既に複数のスマートシティ・スマートコミュニティが形成され、IoTデジタルの利活用も含めた実証試験が展開されている。本研究所では、わが国をはじめ、新興国や中国のスマートシティの現地調査を行い、技術経営の視点からスマートシティ形成モデルの比較研究を行う。

日本の抱える新たな問題(医療・食糧・農業・防災・防衛・観光・地域創生等)の課題抽出から、複合・新領域におけるGXビジネスへの展開方法の検討、さらには、戦略・組織メカニズムの解明による未来のイノベーション分野の実証的研究を行う。